断食で肝臓に負担!低栄養性脂肪肝とは?セルフケアもご紹介!

断食をしたことがありますか?

断食とは、一定の期間、飲食行為を断つことで、全ての食物あるいは特定の食物を食べないというものです。

精神的にも、肉体的にも辛い行為ではないかと思います。

医療において、全身麻酔検査などで断食が行われる場合があります。

その他の理由として、体重を落とすために取り組む方も多いのではないかと思います。

実は、その場合、断食をして身体へのリスクを伴うことがあるのです。

断食をすると、大切な臓器、肝臓に負担がかかるのです。健康には良くないということです。

どのようにして肝臓に負担がかかるのか?また、負担がかかった肝臓はどうなるのか?などについて、ご説明したいと思います。

 

断食で肝臓に負担!?

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断食のような、極端に食事を減らすようなことをすると、肝臓に負担がかかります。

なぜなら、断食をし、筋肉量が減少し代謝が落ちると、体が消費するエネルギー量も落ち、肝臓に脂肪が溜まりやすい状態になるためです。

このようになると「脂肪肝」と呼ばれる病気になることがあるとわかってきたのです。

 

そもそも肝臓とは?

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肝臓は人間の体の中で最も大きい臓器で、体重の約50分の1を占めていて、重さはおよそ1kg〜1.5kgです。主な機能について説明します。

合成・たんぱく質を作る 

人間の体の形や部品はたんぱく質から作られています。

食べ物の中に含まれるたんぱく質は、体内に入るとアミノ酸に分解され、吸収されます。

吸収されたアミノ酸はすべて肝臓に集められ、並び替えられて、利用しやすい物質となったたんぱく質に作りなおされます。

貯蔵・エネルギーのもとを蓄える

人間が食事で取った炭水化物は、ブドウ糖として小腸から吸収され、肝臓へ送られます。

肝臓ではブドウ糖を集めて、グリコーゲンとして肝臓に蓄えられ、夜間にエネルギー源として血中に放出されます。

代謝・コレステロールをコントロール

栄養素を体が利用しやすい形に分解・合成する機能を代謝といいます。

肝臓は、栄養素を必要に応じて分解して、エネルギーなどを作り出します。

また肝臓は、蓄えているコレステロールを、血液にのせて全ての細胞に送り出し、

再び肝臓に戻ったものを処分することによって、コレステロールのコントロールをしています。

解毒作用

肝臓は、解毒作用という機能があります。

人間が摂取した物質(アルコールや薬剤など)や、代謝の際に生じた体に有害な物質を、毒性の低い物質に変え、尿や胆汁中に排泄する働きです。

人間にとって有毒な物質であるアンモニアは、肝臓の働きによって無毒化され、尿と共に体の外に排泄されます。

胆汁の生成・分泌

肝臓は常に胆汁を分泌しています。胆汁は、主に脂肪の乳化をし、腸から吸収されやすくします。

コレステロールを体外に排出する際にも必要な物質です。また、タンパク質を分解しやすくする働きもあります。

肝臓は様々な機能をもつ臓器で、大切にしなければなりませんね。

体重を減らすための断食をして、肝臓に負担をかけることは、命にかかわることだと思います。

痩せたい気持ちはわかりますが、断食のように極端に食事を減らし体を壊してからでは、もう遅いのです。

無理なダイエットや断食には気を付けましょう。

 

脂肪肝とは?

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脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪が蓄積する病気です原因は、過剰なアルコール摂取肥満生活習慣病です。

肝臓には「貯蔵・エネルギーのもとを蓄える」という機能がありますね。

断食のように極端に食事を減らすと、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスが乱れます。肝臓に脂肪が溜まりやすい状態になるのです。

また、断食後、その反動でつい食べ過ぎてしまうと、さらに食事の栄養が入り、脂肪肝が進行するといわれています。

断食のように極端に食事を減らしたために負担がかかった肝臓は、「低栄養性脂肪肝」と呼ばれる病気になるのです。

極端に食事を摂らないようにして痩せようとすると、体の中では逆に蓄えられてしまうなんて、恐ろしいですね。

肥満で体重減少が必要な方は、運動や食生活を見直すなどして、健康的に痩せるよう努力しましょう。

 

セルフケア3つの方法

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肝機能の回復を目指すために、ご自分でできる簡単なセルフケアについてご紹介します。肝臓に溜まった中性脂肪を減らしましょう。

①バランスのとれた食事

主食主菜副菜をそろえるようにしましょう。

  • 主食 1品
  • 主菜 1品(魚、肉、卵、大豆製品など)
  • 副菜 2品(野菜、きのこ、海藻類)

このような形が、バランスの良い1回の食事になります。たんぱく質を摂りましょう。

②アルコールを控える

飲酒量期間がつもるほど、肝臓の病気に近付きます。

また、つまみが高カロリーにもなります。アルコールは習慣になりやすいので注意しましょう。

③定期的に運動をする

脂肪肝の改善には筋肉をつけることが大切です。脂肪は筋肉で燃えるのです。

軽い筋トレをして、肝機能の改善をし、インナーマッスルを鍛え基礎代謝を増やしましょう。

こちらの3つの方法は簡単なので、ぜひ取り組んでいただきたいです。

まずは、できることから始めて、着実に続けられるようにしましょう。脂肪肝撃退を目標に、毎日に取り入れましょう。

 

検査を受けましょう

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断食のように極端に食事を減らしたことのある方は、ここまで読んで、自分も低栄養性脂肪肝ではないかと心配になったかもしれませんね。

そんな心当たりがある方は、検査を受けてみましょう。

検査には様々なものがあります。血液検査肝機能を調べられます。

また、超音波(エコー)検査CT検査などの画像検査によって、肝臓の大きさ脂肪の溜まり具合を見ることができます。

他には、肝臓の一部を採取して、顕微鏡で観察する肝生検という検査もあります。

1度検査を受けると安心すると思います。脂肪がたまっていた場合、それ以上悪くならないよう、早めに治療することが出来ますね。

肝臓は「沈黙の臓器」とも言われます。症状があってからでは遅いので、検査を受けてみましょう。

 

まとめ

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  • 断食のような、極端に食事を減らすと肝臓に負担がかかり、「低栄養性脂肪肝」という病気になる恐れがある
  • 肝臓は人間の体の中で最も大きい大切な臓器で、様々な機能がある
  • セルフケアを行うことによって、肝臓に溜まった中性脂肪を減らすことが出来る
  • 脂肪肝の検査には、血液検査、超音波(エコー)検査、CT検査、肝生検などがあるので、心当たりのある方は早めに受けた方が良い

断食のような、極端に食事を減らすようなことをすると、大切な臓器、肝臓にどのような負担がかかるのかおわかりいただけたと思います。

無理な断食は止めて、肥満の方は健康的に痩せるよう努力をしましょう。

脂肪肝に特効薬は存在しません。放っておくと肝臓の機能悪化や、肝硬変などの病気に進展する可能性もあります。

断食やダイエットをしようとしている方は、肝臓に負担がかかることも頭に入れて、無理な減量は避けましょう

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